観光資源の「象さん」を再考しませんか
可愛らしい象さんが
ペニンシュラ・バンコク・ボートピアの入り口で
お出迎え。
私の大好きなユーミンが
昨年のタイムマシンツアーで
1979年の公演での再現として
象ロボットに乗って熱唱。
ユーミン の凛々しい姿は
写真撮影され
ネットで飛び交った。
違和感を感じたのは
私だけだった
ユーミンファンからは
なんのコメントが
見当たらなかったから。
むしろ、
象乗りのユーミンを見て、
「あー、私、
中野サンプラザに行ったのを
思い出したわ」
と口走るファンの方が
圧倒的に多かった。
私は、
SNSでは何も発信は
しなかったものの、
近い友人には
「AIとは言え、
このご時世に
象さんに乗るとはね・・・」
とこぼしていた。
象さんが
観光資源となっているタイ。
いや、タイだけではない、
他の近隣諸国も然り。
1976年、タイでは
象さんの調教や保護を担う目的で
エレファント・キャンプを
運営し始めた。
観光の目玉として
象乗り体験がツアーに
組み込まれていることも
少なくない。
かく言う私も、
かれこれ20年前くらいになろうか、
幼稚園児の娘を連れ
家族旅行にタイを訪れた際、
エレファント・ライディングなるものを体験し、
写真まで買っている。
が、今回のアユタヤ一日観光に
盛り込まれた象乗り体験は
私一人が申し込みしていなかった。
象園に向かう車中で
ツアーガイドさんに
「何度もタイに来ているから
象には乗っているんですか」
と訊かれた。
「だから、乗らないんですか」。
「はい、20年くらい前かなぁ、
娘がまだ小さかった頃、
家族3人で乗って
写真もあるけれど、、、。
今では、
象さんがかわいそうで
もう乗れないです」
と端的に答えた。
すると、ツアーガイドさんから
「かわいそうと思うなら
乗った方がよいです。
乗ってください。
象に乗ることで、
象の飼育や餌代になるんだから」
と返ってきた。
議論するほど
ツアーガイドさんの日本語は
流暢ではないから
これ以上、話しても
わかってもらえそうにないな、
と勝手に判断した私は、
それ以上、何も口にしなかった。
近年、象の調教について、
その実態が明らかにされてきている。
私たちはその事実を
知るべきではなかろうか。
現地のツアー・ガイドさんですら
その事実を知らない人が
多いという。
思い出したのは、
2018年江ノ島水族館での
オープニング・セレモニーで
披露されたイルカ・ショー。
諸外国の方々からは
イルカ・ショーに
日本人には
動物を手懐ける
ということは
どういうことだろう。
他のツアー客が
象乗り体験を楽しんでいる最中、
象園をブラブラしながら
考えていた。
象乗り体験をした
ツアー参加者は、
奇しくも
娘とたった一学年しか
違わない
優秀な国公立大学生たち。
義務教育で、
動物が
観光ビジネスの
資源となることについて
今一度、深く考えてみる
機会があっても
よいだろう。
正直、
娘の意識との違いにも
驚かされた。
象さんは、タイの国獣である。
至るところで
象さんにお目にかかるタイ。
是非とも、
将来を見据えた
象さんとの共存を
願ってやまない。
マンダリンオリエンタル・バンコクの
ロビー奥の左右両端に見えるのも
象さん。
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